「うちの会社でやっていけない奴は、他の会社でもやっていけない」って本当?


新卒で、大企業に入社したあなた。
こんなセリフ、言われたことはありませんか?
 
「うちの会社でやっていけない奴は、他の会社でもやっていけない」

「この仕事に向き不向きなんてない。誰だって出来るようになる」

「転職して成功したなんて話は聞いたことがない」

「これだけ恵まれている会社は、なかなか無いぞ」


一つでも言われたことがある方は、要注意。
ちなみにわたしは、全部言われたことがあります。

そして、転職してわかりました。
これ、全部、嘘でした。


「うちの会社でやっていけない奴は、他の会社でもやっていけない!」
→全然やっていけます。


わたしは新卒で入社した会社で、
まさに「うちの会社でやっていけない」人間でした。

大手の証券会社に入社して、
営業職として、支店で飛び込み営業をしていたんですが、
びっくりするくらい売れませんでした。
数ヶ月でやっと1件売れた!というくらいのレベルです。

営業職なのに商品が売れないというのは、イコール、存在価値が無いということです。
そのようなことを、数え切れないくらい言われましたし、
わたしも「本当に存在価値が無い」と、自分で思っていました。
めちゃくちゃつらかったです。

そのころ、よく飲み会で、
酔っ払った上司や先輩が、問題のセリフを口にしていたのです。
「うちの会社でやっていけない奴は、他の会社でもやっていけないに決まってる!!」

わたしも、こてんぱんに自信をなくしていたので、きっとそうなんだろうな…と思っていました。

結局、わたしは入社1年半でその会社を辞め、転職しました。
業種も職種も、全然違う仕事に転職しました。

そして、新しい会社で、全然やっていけました。

転職してお給料は上がりましたし、
それなりの評価もしてもらっています。
転職から7年ほど経った現在では、
部署の予算管理に関わったり、
先輩含めた社員の報告書を承認する立場です。

あのセリフを言っていた人たち、ざまあみろ、という感じです。
いったい、彼らはなぜ、あんなことを言っていたのでしょうか。

そもそも「うちの会社」しか知らない人たち

そもそも、
「うちの会社でやっていけない奴は、他の会社でもやっていけない!!」
と豪語する人たちは、
本当は「他の会社」のことを知りませんでした。

THE昔ながらの大手証券会社で、
9割以上が新卒で入社した人たちだったんです。
彼らは他の会社で働いたことがないので、
彼らにとって「社会」イコール「うちの会社」。
いま思うと、「うちの会社」しか知らないのに、
なんで「他の会社」を語っていたんだろう?と不思議で仕方ありません。


思考を停止して会社に尽くす兵隊を育てたい

当時、その会社にいて強く感じたのは、
「会社からの指示に疑問を持たず、ひたすら尽くすこと」を求められている、ということでした。

本社から、Aという金融商品を売れ、という指示が入る。
その指示に向けて必死に営業活動をしていると、
翌日、Bという金融商品を最優先で売れ、という指示が入る。
え、Aを売ろうと頑張ってたんだけど…?

こんなことが、しょっちゅうありました。
背景についての理由は、ほとんどありません。
でも、支店の上司や先輩は、出世している人ほど、文句ひとつ言わず、命令に従っていました。

とにかく思考を停止して、ひたすら上からの指示に従う。
そういう人がよく、自分に言い聞かせるかのように、
「うちの会社でやっていけない奴は、他の会社でもやっていけないに決まってるよ」
と言っていました。

彼らはもう、「何も考えず、この会社でやっていく」と決めていたんだと思います。
だから、しんどいときに、心の中に浮き上がってくる、
「他の会社は、もっと楽なのかもしれない」
「うちの会社は、なんでこんな無茶な指示を出すんだろう」
という思いをごまかすように、あのセリフを吐いていたのではないでしょうか。

俺は「兵隊になる」と決めたのに、惑わさないでくれ

「兵隊として会社に尽くすぞ!」と決めている忠実なサラリーマンがおびえていること。
それは、周りにいる「うちの会社っておかしいよね…」と言い出す仲間の存在なのでしょう。

自分たちは必死に、
「うちの会社はいい会社なんだ」
「こんな扱いを受けるのも普通なんだ」
と思い込もうとしているのに、
「いや、うちの会社はおかしいよ」
「他の会社は理不尽なことがもっと少ないよ」
とささやいてしまうわけですから。

そこまで自分をマインドコントロールして、
なぜこの会社に残ろうとするんでしょうか?
さっぱり理解できません。

もう一度、就職活動をして面接に落ちたり、
新しい世界に飛び込むことには、確かに、勇気が必要です。
ただ、ずっと我慢して、大手企業にいても、
もう一生安泰でいられる次第ではありません。
ひたすらストレスに耐え、我慢して、
何十年も生きていくなんて、人生がもったいない!と切に思います。


いじめや不登校の問題を思い出してしまう


この「うちの会社でやっていけない奴は、他の会社でもやっていけないよ」という雰囲気、
会社以外でも経験したことがある気がする…と思っていたのですが。
小学校や中学校の、いじめや不登校の雰囲気と、かなり似ていませんか?

いじめは100%加害者が悪いし、
不登校はいろんな要因が絡み合って起こっているもの。
本来だったら、「転校してしまう」というのも有効な手段だと思います。
でも、いざ転校するという話になると、
「今の学校でやっていけないんだから、他の学校でもうまくいかないんじゃないか」
という意見の大人は、とても多いように感じます。

特に、小学校や中学校の時は、
「社会」イコール「学校」でした。
自分が子どものとき、
「学校でうまくやっていないなぁ…」と思うたび、
「自分は社会でうまくやっていけないのかな」と思いました。

本当は、学校だって、会社だって、
社会のほんの一部分なのに。
わたしたちは小さい頃から、
自分がいる組織を、社会の全てだと思い込んでしまうクセがあるのかもしれません。


結論。


「うちの会社でやっていけない奴は、他の会社でもやっていけない!!」
このセリフは、信じなくてOKです。

「うちの会社」は、あくまでも一つの会社。社会のごく一部分です。

変なセリフを繰り出す上司や先輩を見つけても、
けして信じ込まないように、注意してください。
自分に「そんなことはない、この会社は社会のほんの一部分だ」と言い聞かせてくださいね。

個人的には、社内の人たちが普通にこのセリフを繰り出してくる場合、
一刻も早く転職活動をスタートすることをおすすめします…!


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